近年、家庭内だけでなくさまざまな分野で活用シーンを広げているloT。業務効率化や生産性の向上が求められる製造業、工場においても必要不可欠な技術となってきました。

loT活用に向けてタブレット端末を取り入れれば、これまで手作業で行っていた工程管理や在庫管理などの業務を効率化したり、生産データを「見える化」することで現場改善にも役立てられます。

ここでは、IoT化を進めるにあたり、タブレット端末を利用した業務での活用術や、タブレット端末を現場で利用するメリットなどをお伝えします。

 

loTの波に乗り遅れないようにしよう

loTとは「Internet of Things」の略で、「モノのインターネット」という意味があります。今までインターネットといえばパソコンなどのIT機器を思い浮かべましたが、現在は家電やスピーカーなど、あらゆるモノからインターネットへ繋げられる時代となりました。

材料から献立を提案してくれる冷蔵庫や、話しかけるだけで操作ができるスマートスピーカー、スマートフォンからロック操作ができるドアなどは代表的なloTのひとつ。モノづくりを担う製造業においても、こうしたIoTの活用が進められています。

国内の製造業では「人手不足問題」が顕著となっており、業務効率化や生産性の向上に向けた取り組みが課題となっています。こうした課題を解消するための手段として、IoTの導入が効果的です。単に製造ラインを自動化するのではなく、生産に関連する機器がインターネットへつながることで、「あらゆるデータの見える化」「タブレット端末での製造管理」などに活用できます。

製造業向けのIoT用タブレットなども登場しているため、「生産性の低下に悩んでいる」「人手が足りない」という場合は、積極的に導入を検討してみましょう。

 

製造業でloTを導入するなら3ステップを攻略

loTの導入にあたり、具体的に何をどうすればいいのか分からないという方も多いでしょう。IoTを最大限に活用するためには、タブレット端末で工場のあらゆるデータを収集できるような工夫が必要です。以下の3つのステップをベースに考えましょう。

 

①見える化

現場にタブレットを導入するだけでは、IoT活用とはいえません。製造機器や設備にIoTを導入し、「モノ」「機械」から得られた情報をタブレット等のデバイスで「見える化」する仕組みづくりが必要です。

例えば、各工程の作業データをタブレットで見られるようインターネットで連携することで、「どの作業に時間を要しているか」「無駄な工程はないか」などを把握できるようになります。見える化したデータを分析すれば、生産工程の改善やコストダウンなどに役立てることができます。

 

②データ活用

IoT機器から送られてくるデータを活用し、「製造ラインが正常に動いているか」「製品に対してどれくらいの時間がかかっているか」などをタブレットなどで監視する仕組みづくりも重要です。

あらゆる生産データを数値化することで、稼働状況をリアルタイムで把握し、生産個数を最適化したり、システム異常をすばやく検知するなどの活用が可能です。

 

③自動化

IoT機器をタブレットで操作できるようにすれば、現場に向かわなくとも生産管理や受発注管理などが可能になります。これまで紙媒体で管理を行っていた現場でも、タブレット操作のみでデータの記録・編集ができるため、無駄な業務時間の削減にもつながるでしょう。AIと組み合わせて作業を自動化することで、人が行っていた入力作業等を、システムそのものが行ってくれるといった活用方法もあります。

 

製造業で重宝するのは「エネルギー使用量の見える化」

製造業では、生産性の向上だけでなく、使用している電力によってどれくらいのコストがかかっているか把握しておきたいところ。節電によってコスト削減を進めたいと思っていても、設備やラインごとの電力使用量が把握できていなければ、具体的な策を講ずることは難しいかもしれません。

こうした場合にもIoTは効果的です。製造機器や設備にIoTを導入し、「各機器がどれほどのエネルギーを使用しているのか」それぞれの機器から電力データを見える化してみましょう。タブレットやスマートフォンからリアルタイムで電力の使用状況を把握できるようになります。

「特定の製造ラインだけ消費電力が多い」「機能と比べて異常に電力を消費している」などに気が付けるため、具体的なエネルギー削減案を組むうえでも役立てられるでしょう。電力異常に対する早急な対応も可能となるため、機械などの故障を予防するという意味でも有効といえます。

 

現場のペーパーレス化で紙の面倒がなくなる

製造業に限らず、仕事をしていれば業務に関する情報や資料が膨大となります。受発注データや顧客名簿、生産作業管理データなど、紙媒体ですべてを管理・保管することはとても大変でしょう。また、毎日繰り返し行う作業記録や日報などの業務を、管理表などを使って行うことにも時間と労力がかかります。

このように、煩雑化しやすい紙媒体での情報管理を改善するためにも、IoTによるデータ管理が便利です。IoTから得られた情報データをタブレットやスマートフォンから閲覧・編集できるよう仕組みを作ることで、「必要な情報をいつでもすぐに取り出せる」「紙とペンを使わなくてもよい」「ファイリングの必要がない」などのメリットが得られます。

また、業務に必要なデータはタブレットから確認できるようになるため、ペーパーレスな現場となり、事務所にいながら作業日報を記録したり、別の工場にいながら図面管理ができるなど、作業効率の向上と業務時間の削減が期待できるでしょう。データの書き換えや修正があった場合にもスピーディに対応できるため、業務ミスの防止に効果的といえます。

 

まとめ

人手不足や生産性向上が課題といわれている製造業では、これまで人が行ってきた作業をサポート・管理する仕組みづくりとして向上のIoT化が進められています。

そして、IoTを上手く利用する手段「タブレット」が非常に便利です。「モノ」や「機械」から得たさまざまなデータを、タブレットを使ってリアルタイムで見える化・分析できるため、現場の工程改善やスピーディな経営判断にも役立てることができます。これまで人が行っていた作業を自動化・簡素化するような仕組みを作れば、生産性向上にも大きく貢献できるでしょう。

ただし、「IoT機器を付けてデータを収集する」というだけではなく、現場全体のIoTシステム基盤の構築も不可欠。作業や製品に応じて柔軟に対応できるIoT機器やセンサーを導入するためにも、拡張性の高いIoTシステムの構築、対応できるPCやタブレットなどのソフトウエアの準備が必要です。自社の生産体制や課題に合ったIoTシステムを選び、コストを考慮しながら最適なIoT活用を進めていきましょう。